まことのうつしをひさぐこと、ぐしゃについて

GUSHA20171118 写真、A4サイズ、2017年制作



文・作品 / たかはしびわ

 ひとひ、真写(まことのうつし=しゃしん)をぐしゃりとひさぎて設へばこそよろしかれ、と思ひえけり。ぐしゃと名付く。
 一つ。真写はひとつゆ見しゑなれども、ひさぐといなや、おほきより見しゑ(=きゅびすむ)になる。発国(=ほっくにー)よりか易く興ある形を得。
 一つ。真写は何を如何に写すかなれども、真写の物の性はとはれず。然りながら、ひさぎし真写は物の性あらはなり。ゑしなる我には物の性あらはること切なり。
 これらいとこころよし、ひさぎし形もをかし。
 ひさぎし真写は由なしとされたるが、値ありとこそ見出ずれ。転酢卵(=ころんぶすのたまご)なり。きゃうこう、ひさぎし真写は由なくはあらず。

たかはしびわ Biwa Takahashi
画家
1972年東京都生まれ 長野県在住 
長野二紀会会員 日本ペンギン党党員
1997 武蔵野美術大学油絵学科卒業 2006.7~ 『週刊さくだいら』にて『さくだいら美術探訪』隔週連載(2008年7月から4週に一度の掲載)2007 信濃毎日新聞短歌欄イラスト担当
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展覧会の予定
・Art potluck 2017 クリスマスアートギフト展 2017.12.8~12.23 元麻布ギャラリー佐久平(佐久市)
・パレットの会 絵画展 2017.12.14〜12.16 くつかけテラス 2F 多目的室(中軽井沢図書館)
・長野二紀22人展 2018.1.15~1.20 ギャラリームサシ(銀座)
・佐久市立近代美術館友の会会員作品展 2018.2.10~2.18 佐久市立近代美術館(佐久市)