文 / ナカムラマサ首
先ずは大気が蒸発であった!
世間中の悪意を持ったポストが口から血を溢れさせて投函拒否の変調を起こす最中、血液道路川にて自転車を漕ぐカレ等の焦点が傾いているテラテラのからだになっている
カレ等が無意識に持ち帰ったその赤が卓上の原稿用紙を黒く濡らす理由は悪意の血液
コトバ達は母なる原稿用紙を濡らしたその黒がかの有名な黒い雨だと勘違いをして父なるカレ等を恨みながら不愉快の影だけ残してその実像を損失する
悪いことに
この出来事は夢ではなかったと信じたカレ等の声帯は大気の後を追って蒸発した行方知れず迷子のはじまり
そうして
週明けの無惨な気持ちが連続している臓器を痛める仕組みがそこにはあります
声帯を失くしたカレ等は空気を震わせることが出来ない
もしかしたらで理由はないが音は無くてもからだの痙攣を始める事が出来るのならば声帯無しでも空気を震わせられる要因で損失中のコトバ達を取り返せるかもしれないという希望が永続的行動の先にありますか?
考えごとに気を取られて表情筋が立ち止まっている
だから
でしょうか?
つまるところカレ等の欲しいものはコトバ達の先にある
馬鹿笑いという
実態かもしれない
実態は肉塊でそれならすこぶる現実
ああ現実の実態は多分肉塊
行き着く意識がそこに限って輪郭を持って
でも声帯はないから意識が頭の空中を泳いでいるだけの無行動それはちょっとあぶない
慌ててはならない
カレ等は原稿用紙の重要性を忘れている
輪郭所持しているのはカレ等の意識であって
実は一方通行のトンネルを無心で走っているだけに過ぎない
瞼を開いて現場を目の当たりにしなければすぐうしろに迫る赤黒い胃壁は不愉快の影を追う出血中の非日常の潰瘍ですよ!
コトバ達の実像と自分の声帯を失くした末にある日肉塊の出現の可能性についての考察の汚泥にはまり込んで無差別な電子郵便をやりすぎたカレ等は実作業としての痙攣を忘れたまま
気が付けば各種臓物を揉みしだかれているような気分の悪さに包まれていて
そのせいかどうかは解らないが
今乗っている電車内の風景が見た事もない胃壁の様にも見えて来るのであった
いいえちがいます
本当は知らないうちに
まだらの胃壁のどす黒な胃の中で
右往して左往していただけのこと
いけない無意識が繰り返されている
思えば悪意のポストの吐血から
強い酸持つ吐瀉物状の胃液スコールが無意識なるカレ等に降り注ぐも声ひとつ出せない
今や胃液まみれ
実際を失くし続けるカレ等の趣味は損失です
いや生きがいですああ混濁していますね
そうこうしているうちに
さようならの手筈
つもりを裏切る本当が動く
ということは
溶け始めるカレ等の表面は黄色くて薄い皮膚
が
ペロリと剥けたら
ただのひとりぼっち
そんな時!
悲鳴を上げた筋肉達が痙攣に繋がった
偶然の展開が必然化の装い
脊髄反射の肉塊が踊り出る!
出る!
痙攣とは抵抗のことであった
抵抗は愉快で過剰
そこで出産される愉快のリズムは教室にある雑巾みたいなのひとつの屍骸を栄養に痙攣作業に熱中して
肉塊を鼓舞! 鼓舞! 鼓舞!
肉塊は何だか意志を持つ予感
肉塊は強い臓器の自分語を持ち得るか?
ナカムラマサ首 Masakubi Nakamura
1976生まれ 兵庫県出身・東京都在住
ステンドグラス作家・画家
1998年 神戸芸術工科大学 芸術工学部 視覚情報デザイン学科中退
2003年 多摩美術大学 造形表現学部 映像演劇学科 卒業
都内にあるステンドグラス・デザインガラス制作会社勤務を経て2015年の秋頃からステンドグラス及びとドローイング作品を主体とした制作を始める。そして、制作した作品達を、発表する場やその期間も含めた空間・時間全体としての集合作品(その場所やそこに関係する人間という時間・空間に含まれていく)という意味合いで、そして自分の中にある異形に対する執着というものを「かたちにしていく」という意識を持ったアプローチでの表現をどういう風にやっていけるのか?というようなことを考えながら制作している。ライフワークのひとつとして、詩を書くということも行っている。
info@variantvox.parasite.jp
http://variantvox.parasite.jp/index.html
今後の予定:
「たいせつなもの展」2017.12.8〜12.22 靖山画廊(東京・銀座)
「シンビズム-信州ミュージアム・ネットワークが選んだ20人の作家たち-展」2018.2.24〜2018.3.18 長野市信州新町美術館(長野県長野市)
「第15回境内アート小布施×苗市」2018.4.21〜2018.4.22 曹洞宗陽光山玄照寺・本殿(長野県上高井郡小布施町)
「ナカムラマサ首展」2018.6.30〜2018.7.29 The Vintage Garden(愛知県名古屋市)
最新情報:
「FOXPILL CULT」新曲【人体模型への散歩者】MV内にて、ステンドグラス作品とのコラボレーションをしていただきました。
Youtubeにてご視聴いただけます
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