文 / 三船ゆい
「あるがままに」
優しい眼差しが、その息を引き取るとき
まるで、マリアの為に存在していたかのような
貴方の将来を案じて
なおも
「貴方の為に生きろ」
と、言い残したのか
物語にはいつも空白がある
言の葉は返って貴方を彼女に繋ぎ止めた
彼女を守るように
彼女にまといつく炎のように
決して離れない
彼女がいるから貴方があり
貴方がいることが、彼女が生きていた証
ただ一つの光
散り散りに破っては、
繋ぎ合わせたリアルを残して
その扉を閉じる
三船ゆい Yui MIFUNE
1972年生まれ
長野県山ノ内町在住 自営業
|