古体に返ることに就いて

室内劇1 (2015)アクリル・F0キャンバス×2

室内劇1 (2015)アクリル・F0キャンバス×2

文・作品 / たかはしびわ

 往にし年より、古の趣きに返らむとて、やうやく試みたり。
 希臘(ぎりしゃ)羅馬(ろーま)のゑ、まことに良きおもぶきにて、何ゆゑか知らず、昔より感ずるまま、此度は古体に返らむと覚ゆ。
 また、希臘の物語懐かしく、何ゆゑか知らず、何の掛かりかあらむ。
 古体に於て、形と形の掛かりが大事なり、されど、ゑの具剥げ下のゑの具の見える、ふるる様にこそ感ずれと、古き趣き現はす術求む。
 我古体好みでもあるなり。

たかはしびわ Biwa Takahashi 画家 1972年東京都生まれ 長野県在住 
長野二紀会会員 日本ペンギン党党員
1997 武蔵野美術大学油絵学科卒業 2006.7~ 『週刊さくだいら』にて『さくだいら美術探訪』隔週連載(2008年7月から4週に一度の掲載)2007 信濃毎日新聞短歌欄イラスト担当
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