全ての芸術は料理の状態に憧る

biwatakahashi09

矛盾(2011)Duo、F0キャンバス

文 / たかはしびわ

視覚と味覚を比ぶるに、より感覚的、生理的、快楽的なるは味覚なり(聴覚にも勝りて快楽的なり)。
言葉にても、「見る」にて知り、「味はふ」にて感じ取る。
作品を評して曰く、「甘し」「辛し」「苦し」「酸し」「渋し」、、、皆あぢを指す言葉なり。
芸術と食物、人々の喰ひつきの良きはうは食物なり(「喰ひつき」もまた味覚の言葉なり)。
なれば、人々をして芸術に喰ひつかしめむと欲せば、作品をして快楽的に味はへらしめ、旨きものにすべし。
即ち、全ての芸術は料理の状態に憧る。

たかはしびわ Biwa Takahashi 画家 1972年東京都生まれ 長野県在住 
長野二紀会会員 日本ペンギン党党員
1997 武蔵野美術大学油絵学科卒業 2006.7~ 『週刊さくだいら』にて『さくだいら美術探訪』隔週連載(2008年7月から4週に一度の掲載)2007 信濃毎日新聞短歌欄イラスト担当
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