「社会人」と「小学生」

文 / 今井あみ

仕事中は居眠り禁止。
友達の小学生に「授業中でも寝られるときに寝ておきな」と言ったら、
「授業中に寝たら先生に怒られるもん」と言われた。

確かにね。

 ”社会は厳しい”とか、”小学生は気楽で良い”とかよく耳にするけれど、私にしてみたら小学生だってけっこう厳しいと思う。毎日学校は朝からあるし、給食当番だってあるし、高学年になったら委員会の仕事だってある。休み時間には、ドッチボールの人数が足りなかったら加わるのだ。
 社会人になると、仕事なんだから、お金もらっているんだから、しっかりやりなさい!と言われる。小学生のときは仕事じゃないし、お金もらってないからって、しっかりやってなかったのかい?と思う。まぁ、理由は先生に怒られるからなのかもしれないけど、しっかりやろうという意思はありそうだぞ。

 だから、”小学生は気楽で良い”なんて言ったら失礼だと思った。
それに、”社会人なんだからしっかりしなさい”というのも、なんだかしっくりこない。きっと、「小学生は~」とか、「社会人なんだから~」と分ける事がきっとしっくりこない理由だろう。
 社会人だって、小学生だって、悩みの種類は違えど悩むときは悩むし、泣くときは泣く。
 朝、登校班で下を向きながら黙々と学校へ向かう小学生と、電車の吊り革につかまって会社へ向かうサラリーマンの姿が、重なった。

小学生も社会人もおんなじく、よく頑張っている。

今井あみ Ami IMAI 1990年長野市生まれ
社会人
imaiami1990@gmail.com
制作をつづけていきたくて、あっちこっち迷走中..