文 / 山上晃葉
ピンとくるとはどういう瞬間なんだろうか?
なんだかNYにきて1週間になるがいっこうにピンと来ない。
FacebookやSNSが使えるということはその感覚をどこか遠くに落としてきてしまうことなんだと思う。
かといってそれらを捨てたところでそれがいいとも言い切れない。
まぁ、しばらく時代をさかのぼり電話とテキストメールでコミュニケーションするのもいいかなと思っている今日この頃。
(普通に家に帰ると使えるのですが…)
「サイクル」
どこにいようとも嫌応もなく私は私で、世界は勝手に回っていく。
日本をでると必ず思うことだ。
日本をでたからといって私が私でなくなるなんてこともないし、突然変わるということもない。
しかし、社会との関わりを強く意識することは確かだ。
その国との、そして自分の国との関わりは変わるように思う。
ものを一つ買うにしても、人に会うにしてもその一つ一つが自分の頭の中をかき回す。
私の中にあった概念は本当にそれでいいのか!?
と、常に自分に問うようになる。
ただただ笑顔を交わしただけで嬉しくなったり、無性に悲しくなったり、自分の感情の概念も大きく敏感になる。
感情と肉体は一つなんだと自分の身で体感する。
何かを動かし続けること。
頭を身体を感情を環境を。
動かし続けることが何かにつながっていくのだと思う。
2012・11・22
山上晃葉 Akiha Yamakami
1984年長野市生まれ NY.Brooklyn在住
美術作家
身体をモチーフに版画や布を用いて立体作品を制作。国内外で発表を重ね、数年前よりダンスとのコラボレーションを始める。自らの作品を”ソフトスカルプチャー=柔らかい彫刻 ”と呼び、ダンサーの衣装なども手がける。
2009年多摩美術大学大学院絵画専攻版画研究領域修了
http://akihayamakami.com/
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