あきんど一年生として

文 / 安達浩平

あきんど一年生として
【あきんど】、漢字で書けば【商人】だが、私にはまだひらがなでちょうどいい。
八百屋の家に生まれ、土日もなく、旅行は友達の家族に同行する、そんな幼少期を過ごした。反抗期も重なり、一七歳には家を出ていていた。
しかし、もうすぐ実家を離れ、ダブルスコアになろうとしている私はそんな両親と同じ家庭環境を築いた。
父を否定し、いままでの人生で父と会話した時間の合計が二四時間には満たないだろうという私だが今はその父を尊敬し目標にしている。

昨年、長年お世話になった会社を退職し事業を立ち上げた。もちろん、自営業だ。私は自営業の良さの一つに決定権が代表者に委ねられていていることがあると思う。法人のように一つの案件を決定させるのに多大な時間を要するのに比べスピーディーに物事を進めていくことができる。しかし、たくさんの人たちのディスカッションがない分、リスクもある。

今春、実店舗、暮らしをたのしくする雑貨雑貨セレクトショップ/Roger/ロジェを善光寺門前にオープンした。妻が店長として、店舗の運営を進めているが、少々あきんどとしての実践を交えさせてもらった。それは「消費税増税」対策だ。
「消費税増税」、消費者としても、あきんどとしてもあまりいい響きではない。私は先進国のなかで財政状況が最悪といわれる日本は「消費税増税」から逃れることはできないと予想していている。たとえ、先伸ばしにしたとしても財政再建する案を世界に示さなくては投資家からの日本に対する信任が失われ、もっと経済が混乱してしまうではないかと考える。
地方都市の一小売店として持続可能な対策とはなにか。以前、日本は消費税を増税した。その当時のこと思い出すと、大手小売店は消費を凍結させないために増税の分だけ一定期間、割引をした。そして、いつの間にか増税は日常に溶け込んで行った。今、5%というというという数字に違和感を覚える人は稀だと思う。だからといって施行されてから大手小売店と同じことをやっては敵わないない。そこで、私が考え実践しているサービスのひとつが「エコ割」である。当店のオリジナルトートバッグを購入していただき、次回のお買い物時にトートバッグを持参して頂くとお買い物総額から 5%を割引するというものだ。もちろん、リスクとしては利益の減少ということになるが、消費税が増税されたときの消費の落ち込みを考えると、あきんどとしての先行投資のひとつではないかと考えている。
【あきんど】から【商人】、【商売人】から【経営者】といえるようように日々、精進していていきたい。

安達浩平 Kohei Adachi
1979年山形県村山市生まれ 長野県長野市在住 自営業
平成19年 妻の実家がある長野市に移住
     長野市の企業 勝山グループにて約5年間、いろんなことを学ぶ 
平成23年 暮らしをたのしくする雑貨セレクトショップ Roger/ロジェ 雑貨小売事業開始
平成24年 4月、善光寺門前店オープン、新事業フードビジネスにおけるアクティブコンサルタント開始
     男の子2人の父、日々、子どもたちに世話を焼かれている。
Kohey0806@nifty.com
ロジェ www.zakka-roger.biz
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One Comment

  1. Oh yeah, faubouls stuff there you!