山に登る、ということ。

photo by Satoko Maeda

写真・文 / 前田聡子

「いつか、ある人にこんなことを聞かれたことがあるんだ。たとえば、こんな星空や泣けてくるような夕陽を一人でみていたとするだろう。もし愛する人がいたら、その美しさやそのときの気持ちをどんなふうに伝えるかって?」「写真を撮るか、もし絵がうまかったらキャンバスに描いて見せるか、いや、やっぱり言葉で伝えたらいいのかな」「その人はこう言ったんだ。自分が変わってゆくことだって・・・。その夕陽を見て、感動して、自分が変わってゆくことだって」星野道夫「旅をする木」より引用

毎年、夏になると山に登ります。
山に登るということは自分にとって、自分を見る時間でもあります。それは写真も同じ。写真は自分自身が映るものだと思っています。どんな写真を撮りたいか。ということは、どんな自分になりたいかということ。そして、私は山のような存在に憧れます。強く優しく厳しい存在。決して揺るがない、誠実な存在。そんな存在になりたいし、そんな写真を撮りたい。だから私は山に登るのかもしれない。

前田聡子 Satoko Maeda 1982~ 写真家
sakko0615@gmail.com
ドイナカ日記 http://sakko-do.jugem.jp
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    トポス高地回遊 前田聡子展
    8/20~9/2 ギャラリーアンデルセン
    9/2~9/17 エルム
    9/18~9/30 ベッカライ麦星
    http://toposnet.com
    前田聡子写真展『さっこてん』
    とき:2012年10月3日~10月15日
    場所:小布施町立図書館まちとしょテラソ
    http://machitoshoterrasow.com/
    *10月13日(土)18時からスライドショーとお話の会