文 / 安達浩平
今夏、仕事を通してたくさんの人に出会った。反省と達成感が入り混じる中、組織と人の関係はとても難しいものだと実感した。
【人材】【人財】【人在】【人罪】
数年前からだろうか、コンサルティング系の会社がよく使う言葉である。もちろん決まり文句は「【人材】から【人財】への育成。」だ。
そして【人在】と【人罪】は排除するという考え方がセットになっているようだ。
しかし、私はすべての社員が【人財】と呼ばれる会社はいまだ見たことがない・・・ある意味不自然ではないだろうか。
【人財】、組織にとって貢献が期待され、発展を担ってくれる人だ。その反面、独立心が強く、向上心が高い。好奇心も旺盛なため長くひとつのところへ留まる可能性は低いのではないだろうか。
【人在】、ただそこに存在しているだけいわれている。しかし、そんな人が周りにいたらよく見て欲しいと思う。毎日の飽きてしまいそうな単純な作業を坦々とこなすのはこの手のひとではないだろうか。そして、変化を嫌い、長くその場所に残ることができる人だと考えられる。
【人罪】、組織に害を及ぼす人である。ここでは組織のなかで不正を働いたというのは例外で、組織の中に悪い影響、空気を与える人と考えたい。そんなひとの特徴として、四六時中何かに対し不満を言っている、その不満を周りに伝染させるという傾向があると思う。しかし、その不満をよく聞いてほしい。その愚痴は直接的に組織の弱点を見出していることがあるのではないだろうか。組織のリーダーはこの弱点に気づき、早く対処する必要があるのではないだろうか。
【人材】、一般的に多く使われる言葉だが、組織のなかでは私はこのタイプになりたいと考える。気持ちの前向きなときには今よりもっといい組織になる方法を考え、時にはひたすら作業に打ち込み、そして、時には自分の中の組織への不満と向き合い、体調のいい時にはその改善策を考える。お風呂の温度を調整するように、適時にいろんな自分を判断しバランスよく行動していくことが大切なのではないだろうか。
無理矢理、人を育てあげるのではなく、個人の性格、体調、モチベーションを感じ取り、適時に適材を適所に配置することができる、そんなリーダーが必要な時代ではないだろうか。
安達浩平 Kohei Adachi
1979年山形県村山市生まれ 長野県長野市在住 自営業
平成19年 妻の実家がある長野市に移住
長野市の企業 勝山グループにて約5年間、いろんなことを学ぶ
平成23年 暮らしをたのしくする雑貨セレクトショップ Roger/ロジェ 雑貨小売事業開始
平成24年 4月、善光寺門前店オープン、新事業フードビジネスにおけるアクティブコンサルタント開始
男の子2人の父、日々、子どもたちに世話を焼かれている。
Kohey0806@nifty.com
ロジェ www.zakka-roger.biz
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