木島平村の挑戦に大きな期待を寄せる

文 / 北島由美

 今年度より木島平村立のおひさま保育園に月一回の割合でリトミックをしににいっている。そもそものいきさつは、‥保育園が昨年度から一つに統合され、村内は一つの園、一つの小学校、そして一つの中学校になった。しかも現在の年中児から、園児数の減少により保育園から中学卒業まで同一の単級となる。すなわち12年間クラス替えの機会もなく同じ人間関係の中に子どもたちはいる事になる。そのために幼児段階から人間関係(力関係)が固定化せず、良いものになってほしいという事でリトミックを招き入れてくださった。
 教育委員の竹内さんは積極的にリトミックの時間にきてくださり、自ら体験しつつ、よりより時間になるよう模索し続けてくださっている。おかげで、今年度からというのに、保護者向けのリトミックの時間も作ってくださった。
 また園長先生はじめ、園の先生方の学ぶ姿がすばらしい。そして決して園児を怒鳴ったり威圧しない。全員がレッジョエミリア(北イタリアの都市、地域上げての保育が今世界の幼児教育の先駆けとして注目されている)をお手本とした東京の園に視察に行っている。またリトミックに関しても運動会や音楽発表会に積極的に取り入れていこうと、様々なアイディアをだして相談してくださる。現在リトミック研究センターから私を含め3人が入っているが、私たちの園児との関わりから、園児の違った面を見る事ができると、おっしゃってくださり、私たちもまた園の先生方の姿に感動し刺激を受けている。
 そのおひさま保育園がさらに来年度村に多摩美卒の若い芸術家を招き入れると言う。そして保育園、小学校にどんどん入り込むことをしていくというのだ。
勿論私たちもそこにかかわっていくつもりだし、そうしてほしいと丸山教育長からお話をいただいた。
 リトミックも現在年少、年中、年長のクラスでやっているところを、さらに2歳児の2クラスと未就園の親子クラスでも、とお願いされ、1月より月2回訪問することなった。リトミックをする事で表現するための柔らかな身体をつくっていく。同時に自分と周りとの関わりを学んでいく。それが芸術家とかかわることで、子どもたちの輝きがさらに増していくだろうと思う。その過程を私自身も体験していきたい。
 丸山教育長もおっしゃっている。「この園をどうぞ見に来てください」と。

北島由美 yumi kitajima 1961年長野市生まれ
リトミック講師
中学音楽教師6年勤務後退職 専業主婦業10年後リトミックを学ぶ
養成校卒業後リトミック研究センター長野第一支局をたちあげ
現在同支局チーフ指導スタッフ
pata24@mx2.avis.ne.jp
こどものためのリトミックながの