文・写真 / 船橋小夜子
制度
ファッション
病気
名前をつけるのは便利だ。
宣伝、共有、明示、未知なるもの・定まらないものへの不安を払拭できる。コミュニケーションの必須アイテムだ。
私は名前を覚えられない。
名前という制度が嫌いだ。
無くなるとそれはそれで困るので、ただの記憶ベタであろう。
これが実だと言われたものが、花に見える。
グレーと言われたものが、カーキに見える。
直せと言われても、見えないものは、見えないのだ。
世界に溢れる膨大な名前。
そのものに与えられた名前。
映画のエンドロールのデザインが好きだ。中央を軸に左右に整然と伸びて並ぶ名前の文字列。
名前は美しい。
グレーゾーン。
船橋小夜子 Sayoko Funabashi
クリエイター
1984 青森県八戸市生まれ
2009 桑沢デザイン研究所 卒業
モバイルサイトデザインを経て呉服店勤務
misacaramel.g1@kanto.me
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