文・写真 / 宮澤尚子
それはとても静かだった。
何かが終わる時、本当にプツンという音がすることを知った。
そう。
あがいてあがいて、絶対に終わらせてはなるまいと必死だったのかもしれない。
終わりはあっけなかった。
世界がまるで180度変わってしまったよう。
今までの自分は夢を見ていて、ようやく目が覚めて、現実の世界に丸裸のまま放り出されたような奇妙な感覚。
地に足がつかない。
どうやって一歩踏み出すんだっけ?
当たり前にしていたことのやり方がわからなくなってしまう。
自分はどうなってしまうのだろうという恐怖。
ようやく少し状態を把握でき、これでいいのかもしれないと受け入れかけた時、少し成長したように思った。
宮澤尚子 Naoko Miyazawa
イラストレーター・デザイナー
1981年生まれ 長野市在住
http://www.bona-plus.com
naoko@bona-plus.com
2015 11/21~12/19 「紙と鉛筆」 @FFS_lounge gallery
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