文 / 塩津知広
先日は「小学校の先生方とのドラムサークル」を経験しました。ひとことで言えば「非常にラク」。こちらの意図を察してレスポンスをくださること多し。またそのレスポンスもとても早い。正直なところ「ありがたやありがたや」と思いながら時間を過ごさせていただきました。
でもなぜか「お行儀の良さ」に妙な居心地が否めなかったのも確かです。やんちゃと言おうか危なっかしさと言いましょうか、そういったものを感じられるときが多くありませんでした。スリルがなかった、と言いましょうか、そんな感じ。
「みなさんの”インナーチャイルド”を・・・」なんてカッコつけた言い回しで始めてはみたものの、それを呼び起こせなかったのはマチガイなく私の力不足だと感じております。心の底の底から笑えてなかったのではないでしょうか。反省しかり。
今回は、途中「リズム講座〜暮らしのリズム/世界のリズム」といったものも採り入れてみました。この時の喰いつき様にちょっと驚きました。変な手応えを感じました「あ、ノリだしてきたな」と。
「(先生なんだから)こんな程度のことはすでに知っているんだろうな」との先入観、それが私の先生方に向かう姿勢を狂わせてしまったのでしょう。なんか”丁寧さ”に欠けていたと今では思っています。もっと、それこそ子どもに説くように、時間をたっぷりかけて。
別のレッスンでも似たような経験(というか事後感)がありました。「このくらいのことは理解っているだろう」というこちらの思い込み、それが生徒さんにレッスン時間中ずっと戸惑いを与えることになっちゃったのです。具体的には「幼児期から音楽教室に通っているので(でもドラムはまだ3ヶ月)、3連符ぐらいは叩けるだろう」って勝手に判断してました。
まず、こちらからオープンに接しないと、向こうだって心を開いてはくれません。最初にも書きましたが、先生方の察しの良さ、それに甘えてしまっていたファシリテーターがあの日の私でした。参加の先生方には申し訳ないキモチです(「楽しかった!」と送り出してはいただけましたが)。
ちょっと苦いというか痛い経験をさせていただきました。
拙文、駄文、お読みいただきありがとうございました。
塩津知広 TOMOHIRO SHIOTSU 1965年福岡県北九州市門司区生まれ 長野県長野市在住 音楽講師
1990~音楽教室講師として活動開始
2006年~「ドラムサークルながの」発足
drumcirclenagano@gmail.com
ドラムサークルながの
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