 「Stripped tissue」
シルクスクリーン
サイズ：W38×H38 ㎝ 文・作品 / ナカムラマサ首
ダイキチのおみくじを引いた
わたしは変人の希望を抱いて
時間を
密度を
気にして
埋めたい 埋めたい
開放を泳ぐ血液は回転している
ダイキチのおみくじを投げて
肯定で正論
３６０度回転して
初心の反芻
違う色なら
指鉄砲の銃撃戦バーン！
それとも
肩も外れんばかりの勢いで
指を千切って投げるのが吉か？
わたしなりの占い
指の数だけ占える
そこのあなた
千切れた指の行方を知りたくはないか？
あれ？
ぎぎぎぎぎ
ぎぎ
ぎー
ぎ
ぎ
ああ
歪んできたなあ
こころが
止められない
ダイキチを引いたくせに
ダイキチを引いたわたしの
にちじょうが
きぼうが
ちがう！
ちがうのだ！
ちがわないのだ！
そうして それから
無駄に重く過ごす考えるから引退を図る中年男性は経済的瞬発力の減退を苦にしていては訪れる死に風景に心を痛めて電車に飛び込む夢の中に逃げ込みたいと考えていやそうではないです夢見心地でくされた社会を生きるのです息を吸うのです気が狂うの基準は何ですか誰に聞けば解りますかそうでしょうことの本質など誰にも解からないよ君は本質を解ってるよねとしたり顔で言うけれど本質など何のことやら解らないから夢見心地を丁寧かつ熱狂的にラララと謳い上げて設置する設定する行いが血の巡りいや血の巡礼それはわたしあなたあのひとの体内で起こっているそれで臓器は動いて息をしたり声を出したり欠伸をしたりどれだけのあなたにその自覚があるというのか意識の高低とか馬鹿な事を言ってないで血の巡礼ですよ夢見心地の設定ですよ地下鉄も空調ダクトも血管も陽の目を見ないすべて血の巡礼明日につながる第一歩詰まると死にますの第一歩そして第二歩目で破裂の訪れは死の予感死の予感死のよかんしのよかんここにあるのはは、れつす、んぜ、ん、のこと、ば、つまるふ、うけい！
いつ死んでもよい殺意の方向は
３６０度回って変わらない
だからあと１度で
景色が動く
たったの
１度
電線の血管が
地上の鮫に見えるか
すれ違うあなたは
他人のままか
今年こそはと
思っているか
ヒリヒリと回る億千万の目玉は
元気にしてますか！
ナカムラマサ首 Masakubi Nakamura
1976生まれ 兵庫県出身・東京都在住
ステンドグラス作家・画家
1998年 神戸芸術工科大学 芸術工学部 視覚情報デザイン学科中退
2003年 多摩美術大学 造形表現学部 映像演劇学科 卒業
伝統技法にとらわれないステンドグラス作品制作の他、ドローイング、近頃はリトグラフ作品等を制作。
ローブローもハイアートもへったくれもなく、あらゆる環境での発表及び表現に取り組む。
並行して自身の技法を生かした受注制作等も行う。
info@variantvox.parasite.jp
http://variantvox.parasite.jp/index.html
2018.12月 「個展」 ビキニマシーン(新宿区歌舞伎町)
2018.12月 トポス高地「セレクト展」 アリコ・ルージュ(長野県飯綱町)
2019.2.4〜2019.2.11 「虚飾集団 廻天百眼 舞台公演」 ザムザ阿佐ヶ谷(東京都杉並区) ※舞台美術上に作品使用
2019.3月 「個展(タイトル未定)」 喫茶と雑貨「ことたりぬ」 (東京都世田谷区)
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